AIにKYO二次創作を書いてもらう(5)

先日AIのべりすとが書いてくれた、何かとおみやげを買ってくるひしぎの話の続きです。
例によって、削除とリトライと一字下げと人称修正はこちらで行っていますがそれ以外の人力加筆はなし。

 玄関先で草履を脱いでいると、ちょうど出てきた吹雪に声をかけられた。
「おかえり」
「ただいま戻りました」
「出掛けに言っていた通り土産を持ってきてくれたようだな」
「ええ」
 ひしぎは手に持っていた風呂敷包みを軽く持ち上げて見せた。
「さっそく頂こう」
 居間へと移動した二人は向かい合って座ると早速中身を広げた。
 中に入っていたのは饅頭だった。一つずつ丁寧に包装されたそれはずしりと重い。
「これは……なかなか手に入れるのが難しい店のものだぞ……」
「喜んでもらえたようで何よりです」
「……」
「どうしましたか?」
 黙り込んだ吹雪を見てひしぎは首を傾げた。
「いや、なんでもない」
 吹雪は慌てて首を振ったが、内心は複雑であった。
「オレばかり悪いと思ってな……」
「いいえ、私が勝手に買ってきただけですから」
「そうじゃない。お前はいつもこうして土産を買ってくるが、オレは受け取るばかりで何も返していない。何か礼をしたいのだが、欲しいものはないのか?」
 吹雪はたまに妙なことを言い出すことがある。
 ひしぎはしばらく考えた。
「それならお願いがあります」
「言ってみろ。できる限り叶えよう」
「ありがとうございます」
 ひしぎは吹雪の目を見つめた。
「では、一つだけ」
「なんだ?」


人生をくれたことに対する見返りとかだと断られそうだけど、おみやげのお礼ってことならひしぎも気兼ねなく受け取ってくれそう。
自分だったらひしぎの答えは何にするかな~と考えるのも楽しかったので、AIを自作のネタ出し用途に使うやり方もありですねと思いました。
さて、AIの提示したひしぎから吹雪へのお願いは…

・名前で呼んでほしい
⇒すでに呼んでますけど!?
・敬語をやめてほしい
⇒すでに使ってませんけど!?
・弟子にしてほしい
⇒弟子の立場をうらやましく思ってたんですか!?
・何か作ってほしい
⇒これ楽しそうなので採用。

「私のために何かを作ってくれませんか?」
「作るって……何を?」
「なんでも構いません。簡単なもので結構ですよ」
「それでいいのか?」
「ええ」
「よし、わかった」
 吹雪は力強くうなずいた。
「楽しみにしています」
 ひしぎは満足げに笑っていた。

 ひしぎに助けられてばかりいる。だからこそ、自分も彼に何かを返さなければ。
 彼は喜んでくれるだろうか?喜んでもらえるといいのだが……。
 吹雪がひしぎのために作ったもの、それは――


AI、よくひしぎが笑う描写を入れてくれますが、まあ吹雪にはそう判別できているということで…。
「それは――」の続きをAIに50回分リトライしてもらって、50回の中で吹雪が作ったものをまとめたのが下記です。

・おにぎり(11回)
・弁当(8回)
・茶碗蒸し(7回)
・マフラー(3回)
・オムライス(2回)
・桜餅(2回)
・ハンバーグ
・カステラ
・手巻き寿司
・オムレツ
・ハンカチ
・髪飾り
・湯飲み
・手ぬぐい
・時計
・茶碗
・お守り
・雪うさぎ
・木彫りの人形
・木彫りの熊
・饅頭
・絵馬
・忘れた


多い順。1回のものは順不同。
おにぎりとお弁当はわかる、定番ですよね。でも茶碗蒸しがこんなに何回も出てくるのは謎。壬生に桜はないけど桜餅はあるのかな…。「忘れた」は、あげたはずなのに思い出せない!と急に記憶喪失ネタが始まった回でした。
湯飲みの回と手ぬぐいの回が特によかったので載せてみます。

 吹雪がひしぎのために作ったもの、それは――
 湯飲みだった。
 茶碗や皿や小鉢などはすでに持っていたので、それとは別にもう一つ湯飲みを作ろうと思ったのだ。
 ひしぎの好みはよくわからない。なので、自分が使いたいと思うような柄の湯飲みを作ることにした。
 色は白を選んだ。雪景色のように真っ白い湯呑みをひしぎに見せたかった。
 形も特に凝ったものにしたわけではない。ごく普通のものだ。
 その出来映えを見て、ひしぎは感嘆の声を上げた。
「……綺麗です。とても素敵ですよ」
「気に入ってもらえたようだな」
「もちろん」
 ひしぎは本当に嬉しそうな顔をしていた。
「この湯呑は私の宝物になりますね」
「大袈裟な……」
 吹雪は苦笑いしたが、内心は少し照れ臭かった。
 ひしぎは早速その湯呑みでお茶を飲んでいた。吹雪はそれをじっと見つめている。
「どうしました?」
 視線に気づいてひしぎが訊いてきた。
「いや、なんでもない」
 吹雪は首を振って答えた。
 ひしぎが湯飲みを大切にしてくれているのはよくわかる。大切にされているということが嬉しい。
 吹雪はそっと胸を撫で下ろした。そして、これからもずっとこの関係が続くように願っていた。


雪景色のような湯飲み、いいじゃないですか…。
よく見ると表記揺れしてる(湯飲み、湯呑み、湯呑)。

 吹雪がひしぎのために作ったもの、それは――
「開けてもいいですか?」
「ああ」
 ひしぎは丁寧に包装紙を剥がすと中身を取り出した。
「これは……?」
「手ぬぐいだ。オレが作った」
「手ぬぐい……ですか?」
「あまり上手ではないのだが……」
 手ぬぐいは布製で、端っこが少し歪んでいた。
 ひしぎはそれをじっと見つめていた。
「どうした?」
「いえ、なんでもありません」
 ひしぎは小さく首を振った。
「ありがとうございます」
「気にいってもらえたなら嬉しい」
「大切に使わせてもらいます」
 ひしぎは本当に嬉しそうにしていた。
「ところで、この模様は?」
 ひしぎの手にあるそれは小さな猫が描かれていた。
「それか。オレが描いたんだ」
「そうなんですか」
 ひしぎはまじまじと眺めていたが、不意に顔を綻ばせた。
「なんだ?」
「いいえ、別に」
 ひしぎはそっとその絵に手を当てた。
「気に入ったのなら、また描いてやるぞ」
「本当ですか?」
「ああ」
「ありがとうございます」
 ひしぎは嬉しそうに言った。
 こんなことで喜んでもらえたのならば吹雪も作り甲斐があった。今度はもっと上手く描けるように練習しておこうと思った。


猫情報はAIに教えてないのでまったくの偶然です。絵の練習する吹雪様、かわいすぎるな!たたむ

AIにKYO二次創作を書いてもらう(3)&家具ゲーの話

AIのべりすとのおかげで、日課にしてるソシャゲのデイリー消化を忘れる始末。画像はそのソシャゲ(家具を並べるゲーム)のスクショです。黒金白の配色をつい多用してしまうのはもともとモノトーンとゴールドが好きだからであって、どこぞの三人の頭の色の影響ではないはず。たぶん。
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新型AI「やみおとめ20B」のベータ版がリリースされましたね。プラチナ会員にアップグレードして使ってみました。さらに文章が自然になってる!自分ではできない文体(ラノベ男主人公口調のモブ一族俺視点とか)を書いてもらうのも楽しい。
最近とくに面白かったのは、AIが急に「二代目蒼の王」なる人物を登場させてきた回です。 たたむ

AIにKYO二次創作を書いてもらう(4)

同じ自作文章を元ネタにして、4パターンの続き(下記①~④)をAIで生成しました。
※続きを書いてもらったあと途中から切り取って載せているので急に始まります
※AIの筆が妙な方向に行きそうになったら都度リトライ&余計な部分は細かく削除してます
※その他、一字下げと人称表記以外の加筆修正はなし
※パターン④はひしぎと吹雪の間にそこそこ物理接触があります

■パターン①
「吹雪」
「……」
「……私では、あなたの悲しみを癒せないのでしょうか」
「違う、そうではない」
 吹雪は首を振り、言葉を詰まらせた。
「大丈夫ですから。私はずっとここにいますから」
「…………」
「あなたはひとりではありません、だから、どうか……」
 ひしぎは祈るように目を閉じた。
 ――これは、罰だろうか? ならば甘んじて受けよう。
 たとえこれが永久に続くとしても。
 いつまで経っても慣れない痛みが胸に走る。けれど、今はそれでいい。
「……お前は、強い」
 吹雪はそれだけ言って立ち上がった。ひしぎが顔を上げると、そこにはいつもの表情があった。
「……行こう」
「はい」
 二人は歩きだす。
 その背を追う者はなく、追える者は、もはやいない。

最後の一文、めちゃめちゃいいですね…。
昔の文章を元にして書いてもらったのでひしぎの言動と心情がだいぶウェットで重めなような。今はもうちょいあっさりドライな感じを主食にしているのでなんだか新鮮。

■パターン②
 ひしぎはそれを誰にも告げないことに決めた。吹雪はとうに気づいていただろうけれど、ひしぎは気づかなかったふりをした。
 彼が何を考えていたのかは知らない。
 知りたくもない。
 いつかきっと、吹雪は自分からすべてを話すときが来るのかもしれない。そのときまで待つことにした。
 自分はこの先もずっと、この人のそばにいるのだから。
「……お前は、どこへ行こうとしている?」
 吹雪がぽつりと言った。
 答えられるはずがない。自分でもわからないのだから。
「私にも、わかりません」
「そうか……」
「はい」
「お前は……どこに行くかもわからずに、ついてくるつもりなのか」
 それはひしぎにとっては意外な言葉ではなかった。吹雪はいつでも自分を試していた。
 試されていたのだ。
「はい」
 迷いのない返事に、吹雪がほんの少しだけ微笑んだ気がした。

ついてくる云々は、原作台詞のいくつかをAIに教えておいたおかげで入ってきたものと思われます。

■パターン③
「お前は本当にそれでいいのか? 後悔しないのか?」
「あなたは私が後悔するとでも思っているんですか?」
「思わない。だが……」
 もうすぐ夜になる。闇に溶ける庭を見やりながら吹雪は言葉を探す。
 風のない秋の宵だった。
 ひしぎは小さく息をついた。
「あなたはずるいですね。私にはそんなふうに言っておきながら、自分は平気で危険な橋を渡る」
 吹雪は答えない。
「私は私なりに最善をつくします。その結果何が起こっても、私は私の責任において受け入れますから……これは私の望みでもあるんですよ」
 ひしぎの言葉は、どこまで吹雪に届いただろうか。
 そのまま黙りこんでしまった友人の横顔を見ながら、ひしぎは胸の奥底に沈めたものをそっとすくいとった。
 たとえいつか終わりが来るとしても、それまではどうか一緒に歩いていきたいと思うのです。
 それくらいのことは許してくれるでしょう? 吹雪。
「……お前のことを」
 長い沈黙のあと、ぽつりとつぶやかれた声。
 ひしぎは隣に立つ友人を見る。いつの間にか空は暗く、月が出ていた。
 満月にはまだ遠い、細い三日月。それを見上げる彼の瞳もまた、どこかもの悲しげな光をたたえていた。
「お前のことを、オレは……何もわかっていなかった」
 ひしぎは何も言わずただ首を振ってみせた。それ以上語る必要はないと思った。
 吹雪の強さと弱さの両方をひしぎは知っている。だからこんなとき、かけるべき言葉はたった一つしかない。
「……私はここにいますよ、吹雪」
 あなたのそばに。
 ひしぎのささやくような返答を聞いた吹雪の表情がわずかにゆるむ。しかしすぐにまたいつもの厳しい面持ちに戻って、彼はきっぱりと言った。
「行くぞ、ひしぎ。今日中に片づけてしまいたい事がある」
「はい」
 二人は並んで歩き出す。
 薄墨色の夜の中へ。

これも最後の一文好きですね…。
「吹雪の強さと弱さの両方をひしぎは知っている。だからこんなとき、かけるべき言葉はたった一つしかない」の流れが良すぎ。自分で思いつきたかった。

■パターン④
「ひしぎ」
 吹雪が呼ぶ。
 彼はまっすぐにひしぎを見据えていた。
 ひしぎはただ黙って吹雪の言葉を待った。
 吹雪が望むなら、たとえ地獄の底へだってついていくだろう。だが吹雪は首を振った。
「お前のいるべき場所はここではない」
 それはかつて彼が自分に告げた言葉と同じ響きを持っていた。
「お前はお前にふさわしい場所で生きるべきだ」
 だから行けと、吹雪は言う。ひしぎは動かない。
 動けない。
 吹雪はもう一度同じ言葉をくりかえした。
「行け、ひしぎ」
 ひしぎも今度は首を振る。
「……できません」
 ひしぎは知っている。吹雪は必ずひしぎが拒むと承知の上で言っているのだ。
「……オレは、お前を縛るつもりなどなかったのだがな……」
 そう言って吹雪はひしぎから視線を外す。その瞳に宿るのは深い後悔の色。
「……吹雪……あなたは……」
 その先を言うべきかどうか、ひしぎは迷った。
 吹雪はひしぎの迷いを察しているようだったが、何も言わずに待っていた。
「吹雪……私は……」
 何と言えばいいのか。
 ひしぎは考える。
 長い沈黙の後で、結局口から出たのはこんな言葉だけだった。
「私に、あなたの背中を守る権利はありますか?」
「……ある」
 吹雪の指先が、そっとひしぎの心臓の上あたりに触れる。
 そこから何か温かいものが身体の奥に流れこんでくるような気がする。
「お前にしか守れないものがある」
 吹雪は言いながら、ゆっくりと手を動かした。
「……」
 手が左胸を離れ、ひしぎの顎の下を通って喉仏に触れた。ひしぎは目を閉じて息を止める。吹雪が首筋を撫でるようにして手を下ろしてゆく。
 鎖骨から腹部までを辿り終えると、吹雪は最後にひしぎの肩に手を置いた。
「……吹雪……」
 彼の意図を知り、ひしぎはかすかに震える声でその名を呼ぶ。
 吹雪は何も言わず、ただ静かにひしぎを見つめている。
「吹雪」
 両腕を伸ばし、吹雪を引き寄せる。
「私は……」
 背に腕を回し、きつく抱きしめる。
「あなたと共に生きてゆきたいのです」
 吹雪の背負うものはあまりにも大きく、重く、そして彼自身を蝕んでいる。それでも彼は歩みを止めようとしない。
 その重さを支えられるのは自分しかいないのだと、ひしぎは思う。
「……ひしぎ……」
 やがて吹雪はぽつりと言った。
「……オレにはお前が必要だ」
「えぇ」
 ひしぎは答える。
「わかっています」
 吹雪はひしぎの身体を離すと、右手を差し出した。
 ひしぎはその手に左手を重ねる。
 二人の間に交わされたのは、誓いの儀式のような厳粛な握手だった。

右手と左手じゃ握手できなくない!?
ついてくる云々はAIに教えたけど、地獄の底というワードは入れてないはずのでそこは完全に偶然です。
当時の自分の好みと芸風を相当高い精度で再現してもらった気がする。AIすごい…読ませてくれてありがとう…。たたむ

AIにKYO二次創作を書いてもらう(2)

AIのべりすとの扱いにだいぶ慣れてきた。

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和風だということはAIに伝えたんですけど、場所や格好の設定が甘かったのでこんな感じになりました。吹雪がおかえりって言うの、らしくなくてかわいいな。
あとから読み返したら「冷え切った茶はすっかりぬるくなっていた」の「冷え切った」はなくていいですね。AIが書いてくれたやつ、表現が重複したり省略されない主語がちょっとしつこかったりするので、適宜削って整えるのがコツな気がする。 たたむ

AIにKYO二次創作を書いてもらう(1)

AIのべりすと、た~のし~~~!!!連休中にうっかり試してみたらこれがかなり遊べるので即プレミアム登録してしまった。
画像は自作文章のつづきをAIに考えてもらったものです。

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合わないところを都度削除&変な方向に行きそうになったら都度リトライを繰り返しただけで、加筆は一切なし。ちなみに黒髪黒服は完全に偶然(長い黒髪で黒い服の女性が出現したので、「長い」「女性」を削った状態からつづき書いてもらったらこうなった)。
油断すると急に文化祭がはじまったり急に魔王軍が出てきたり急に性別が変わったり急に愛を告白したり急に性的な展開になったり急にAIが考えた第三者が乱入してきたりするけど、適宜こちらでハンドリングすればなかなかの文章が生成されます。ある程度自分好みかつ自分からは出てこない発想の話がいっぱい読める…た、たのしい…。 たたむ